【かすがはるひこ】 春日晴彦 |
剣道部 普段は気弱で妹の言いなりだが 竹刀を持つと男気溢れる性格になる 剣道の腕前も超高校生級なので 普段の部活では面を付けない 趣味の読書は年200冊ペースだとか | ![]() |
【かすがみう】 春日深雨 |
晴彦の妹 というより姉 IQと身長が反比例 晴彦の世話を焼くのが趣味な反面 やきもち焼きで晴彦を振り回す事も多い 虹紫は余り好きじゃないらしい | ![]() |
【かすがこうし】 春日虹紫 |
晴彦の兄 美を極める為に肩眉を剃り山篭りしていた 晴彦には厳しく深雨には甘い 『比類なき〜』といった 原理不明の技を多数持っていて理不尽なまでに強い 高そうな服等は金持ちマダムのお茶会等に ゲストに行く事によって頂く報酬で買っているらしい | ![]() |
【はやかわささめ】 早川ささめ |
晴彦の幼馴染 バレー部 少女時代は明るく活発で晴彦を リードしていたのだが転校した先で苛めに会い 暗く気弱な性格になってしまったが るこあに誘われ入ったバレー部で すぐにレギュラーの座を手にする等 運動神経は優れているようだ | ![]() |
【たちばなるこあ】 橘るこあ |
晴彦の同級生 バレー部 普段気弱な晴彦を良く励ます 活発で聡明で世話好きなので 部の仲間に姉の様に慕われている 管理人のお気に入りでもある | ![]() |
【なるしまとうこ】 鳴島桃子 |
晴彦行きつけの図書館のお姉さん 本の世界に没頭するのが趣味で 気分を味わう為に本の内容に沿った ロケーションで読書したりする 友人が居ない事はそれ程気にしていない様子 晴彦と本の趣向が近い 自転車に乗れなかったりカナヅチな事は内緒らしい | ![]() |
白石・Fatima・恵梨 |
晴彦の後輩 日系スイス人 幼い頃より日本の文化に興味を持っていて 高校進学を機に両親を説き伏せて 日本の祖母宅に引っ越してきた 最近ではハーフではなくダブルと言うらしい | ![]() |
第一話 『カミソリ刻むアインザッツ』 | 97年4月号 |
ある日晴彦の家に小学生の頃九州に引っ越した 幼馴染のささめが訪ねて来たのだが 明るく積極的だった小学生の頃からは想像も付かないほど ささめは消極的で根暗になってしまっていた 晴彦と別れた後近所の森で自殺しようとしたささめを 寸での処で制止した晴彦が問いただすと 引越ししてから長年に渡り苛めに逢っていた事を明らかにする 晴彦はささめを元の明るく積極的な 女の子に戻す為に立ち上がるのであった |
第二話 『人形繋ぐポプリ』 | 97年5月号 |
晴彦の高校に転校する事になった ささめは晴彦宅に居候する事になる 旅に出ている兄の部屋をささめの部屋にしようと 色々準備をするのがだ晴彦もささめも 消極的になってしまったので深雨がいないと 間がもたない 見かねた深雨の提案で 昔よくやっていた遊びを二人でする 少しわだかまりが解ける 深夜一人で竹刀を振る晴彦 昼とは別人のように凛としている トイレに起きたささめと今後の事を少し話し合う |
第三話 『バレーボール弾くエチュード』 | 97年6月号 |
晴彦の高校に転入したささめだが 引っ込み思案が顔を出し中々馴染めずにいた それを気にする晴彦も部活や勉強に身が入らない バレー部のるこあは晴彦の異変に気付き 理由を聞き出し部活に入れば友達が増えると バレー部に体験加入させる 元々スポーツが得意だったささめは すぐに頭角を現し部員にもてはやされる その様子はまんざらでも無いようだ 更衣室で二人きりになったささめとるこあ るこあはささめと晴彦との関係を聞いて ただの幼馴染だと聞いて安心した表情を見せる |
第四話 『紙袋叫ぶファルセット』 | 97年7月号 |
晴彦がささめの事ばかり構っているので ある朝深雨は嫉妬してささめに冷たくあたってしまう その日練習試合に出たささめは良い働きをしたが 突然レギュラーから外された西園寺瑠璃華は 放課後取り巻き二人とささめを待ち伏せし バレー部から去るように要求する 偶然通りかかった深雨は初め見過ごそうとするが 昔虐められていた深雨をささめが助けてくれたのを 思い出し何者かに携帯でメールを送ってから仲裁に入る 刺のある深雨の仲裁に腹を立てて掴みかかろうとした 西園寺達は頭に紙袋を被った謎の男に 『比類なき拳舞』でなぎ倒される 『我が名は紙袋ダンディ、比類なき男よ…!』 印象的な言葉を残し謎の男は走り去る その帰り道深雨はささめに謝り仲直りをした |
第五話 『浮き輪くぐるクアルテット』 | 97年8月号 |
夏休みのある日 武士が海岸で決闘する小説に感動した晴彦は 竹刀を抱えて一人で海に行くと言い出すが 海に行く時は三人以上で!と深雨に叱られ ささめを誘うと芋づる式にるこあも行く事になる 運動が苦手な深雨はるこあとささめに泳ぎを教わる 一人海岸で竹刀を振る晴彦も横目で 3人の水着をチラ見しつつ来て良かったとか思う 晴彦が飲み物を買いに行ってる間に ガン黒男2人にナンパされるささめ達だが 罵詈雑言を浴びせる深雨に男達が怒って 深雨を殴りささめとるこあを無理やり連れ出す 買出しから戻った晴彦が目にしたのは 腹部を手で押さえ震えている深雨だった |
第六話 『ナイフ散るラプソディ』 | 97年9月号 |
深雨から訳を聞き激昂しかけた晴彦だったが 件の小説の格言を思い出し冷静になる 竹刀を持ち集中すると無数にある砂浜の足跡から 1本の道筋が見つけ駆け出す 駐車してあるセダンに詰め込まれる二人 車は無常にも発車してしまう 信号で止まった際に二人を言葉で脅す男達 追いつきボンネットに飛び乗った晴彦が放った突きは フロントガラスを破り運転する男の首に刺さる 車から降りるこあにナイフを突きつける男だが 晴彦とアイコンタクトを交わしたささめがその手に しがみついた隙に水月に突きを見舞われ倒れる その後3人にしとくと心配だからと言い晴彦が 輪に加わり4人で遊び始めた |
第七話 『小説なぞるユニゾン』 | 97年10月号 |
ある日深雨と買い物中の晴彦が書店にて 新書の恋愛小説を女性と同時に取ろうとして 一冊しか無かった為譲り合い本は女性に 女性の容姿に見惚れる晴彦の内腿をつねる深雨 他の店でその本を買いながら先ほどの女性と 何処かで会ったような感覚に囚われる晴彦 翌日晴彦が借りていた本を返しに図書館に行くと 受け付けには件の女性鳴島桃子が座っていた 晴彦の返す本がどれも桃子の好きな本で その状況が先日買った恋愛小説みたいだと思い その事を晴彦に伝えると晴彦も同じ事を思っていた 二人して赤面して暫し沈黙した後 また来ますと言って立ち去り帰り道 胸の鼓動を抑える晴彦なのであった |
第八話 『月下伝えるノクターン』 | 97年11月号 |
喫茶店で読書にふける桃子 テーブルに置かれたケーキセットに 全く手をつけない程熱中し 後半に入ると眼に涙を浮かべた 解説の前まで読んで本を閉じ店を出る 桃子には友達が居ない 本の虫故普段は要らないとさえ思っている しかし時たま痛く感動するような本に出会ったとき その感動を誰かに伝えたくなるが 伝える相手など居ない事に気付き落胆する ため息をつきながらとぼとぼと家路につく途中 背後から名が呼ばれる、晴彦だった 晴彦は桃子が読んでいた本の感動を桃子に伝えた 桃子は嬉しくて泣きそうになるが何とかそれを堪え 生まれて初めてのメル友を手にしたのだった |
第九話 『電車揺れるスタッカート』 | 97年12月号 |
この回はオムニバス風に各キャラの 休日の過ごし方を追う物でした ささめ 朝:6時に起き夢日記をつけ入浴、深雨と朝食を作る 昼:川辺でスケッチ、飛んできたボールを剛速球で返す 夕:帰りに行きつけの古本屋で山田花子の漫画を買う 晩:晴彦、深雨と夕食、日記をつけて寝る 日記の内容は夢、リアルを問わずまだ暗い 深雨 朝:7時に起きささめと朝食を作る 昼:自室で受験勉強し合間にピアノ 夕:入浴後夕飯の買出しに行く、途中で晴彦と合い合流 晩:三人で夕食、学校の友達とチャットしてから寝る タイピング速度が速いようで効果音はズガガガガ! るこあ 朝:6時半に起きランニング、入浴後軽い朝食 昼:バレー部の友人とショッピングモールで買い物 夕:帰りの電車で晴彦に遭遇、雑談に興じる 晩:父親と夕飯、マイナス志向の父を励ます 接する人皆を励ましています、偉いぞ 桃子 朝:トレンディドラマの様なお洒落な部屋と朝食 昼:晴彦と会い昼食し話し込んだ後本を貸し合う 夕:テラスの傘付きテーブルで読書、ゲラゲラ笑う 晩:電話で母と見合い話の件で言い合い、読書後不貞寝 良い歳して抱き枕で寝てます 晴彦 朝:8時に起き朝食、着ていく服を深雨に決めてもらう 昼:電車で桃子の住む町へ、大人っぽい服装に面食らう 夕:電車でるこあと雑談、何の帰りなのかははぐらかす 晩:日記をつけてから暫し竹刀を振り、寝る 日記ではささめと余り接して居ない事を反省している |
第十話 『夢日記綴るクレシェンド』 | 98年1月号 |
朝夢日記をつけるささめ 虐められてた頃の夢を見て 根暗のままだと虐めてた人を見返せないと 自分なりに治す努力をしようと考える 自ら友人に挨拶をしたり 教室や部活で笑顔を振り撒いてみる るこあはその変化に気付いて晴彦に問うが 晴彦は言われて気付くていたらく 帰り道ささめは一人で自分が活発だった頃 良く行った場所を巡り各場所での思い出を振り返る 最後に晴彦との思い出の森に行くと 予想していた晴彦がそこで待っていた 照れ臭そうに「元気になったね」と晴彦に 笑顔で「うん」と答えるささめだった |
第十一話 『』 |
||
第十二話 | ||
第十三話 | ||
第十四話 | ||
第十五話 | ||
第十六話 | ||
第十七話 | ||
第十八話 | ||
第十九話 | ||
第二十話 | ||
第二十一話 | ||
第二十二話 | ||
第二十三話 | ||
第二十四話 | ||
第二十五話 | ||
第二十六話 |
下校中のるこあとささめ、ささめは手首の包帯を見つめ 「人って死んだらどうなるのかな」とるこあに問いかける 「テレビで仮死状態から蘇生した人の体験とかを 何回か見たけど苦しかったと言う人は居なかったかな」とるこあ 帰宅して晴彦に問うささめ 晴彦は「武士道とは死ぬ事と見つけたり 死を考えると言うのは生を考えると言う事 死ぬ日の自分に恥じない生き方をしたいね」と答える 夕飯の買出し、スーパーの中で今度は深雨に問うささめ 「寝てる時と同じなんじゃないかな、目覚めないだけ」と深雨 携帯で桃子と本の話題をしていた晴彦、ふと同様の質問をする 「生の間逆、言い換えれば生きない、 だから単純に物になるって事だろうね 物語みたいにそこに何かしら続きがあるとしたら 多分この世界には干渉しないお話なんだと思う」 と言う意見もあったとささめに伝える晴彦 最後に晴彦がささめに同様の質問をする 「これは私の身体、身体を作っているのは細胞 細胞を作っているのは塩基・糖・リン酸 塩基らを作っているのは分子、それを作っているのは原子 つまり細かい視点で考えると私は現時点に置いても物 物が沢山集まって出来た集合体、機械と変わらないとも思う 機械は生きてないよね、だから今も私はある意味死んでいて 人間としての死を迎えたとしても私の身体だった物は分解されて また何処かの植物や動物を構築する材料になっていく 死とは終結ではなく変化、そう考えると 死ぬのはもう怖くないよね」と笑うささめ |